Chapter16
アフリカへ行こう(現地編)
アフリカへ行こう(現地編)
さて、今回は、『アフリカへ行こう-現地編Ⅰ』。アフリカ旅行と言っても様々。高額なツアー料金を払って行く いわゆるセレブ・ツアーから、お金は無いけど時間はある!!という人のバックパッカーの旅、私のように仕事とリサーチ&軽くプライベートの旅 等々・・。セレブ・ツアーは日本人のツア・コンが付いて何から何までケアしてくれるし、何かあっても日本語が通じるので安心。ただ、アフリカの人たちの本当の生活が見られるかというと“???”。特に今回記そうと思っている庶民のマーケット等はあまり連れて行ってもらえないと思う。そこが残念。折角アフリカに行くのだからアフリカの人たちの生活を覗いてみて欲しいし、豪快なおばちゃんと値段の交渉をしてみて欲しい。ちなみに私がここで書いているのは、あくまで個人旅行。でもバックパッカー向けではないかも・・。
移動手段
私の場合、空港からホテルまでは、昼間に着けばメーター・タクシーを使う。メーター・タクシーが無いような所は空港内にタクシー・カウンターがあるので、そこでお願いする。基本的に夜の長距離移動はしない。なるべく空港の近くに宿泊し、翌日移動する。特にナイジェリアは、夜の移動は本当に危ない。ナイジェリア人でも夜8時以降に到着した場合は、空港の近くにホテルを取る。強盗に襲われる確率も高いし、警察の検問も半端じゃない。銃に手をかけながら車に乗り込んできて「なんかギフトは無いのか?」と言う警官だって少なくない。ともかく夜は大きな荷物を持ってウロウロしないこと!!
また、私は国内移動に関しては、もっぱらタクシーを使っている。基本的にドライバーと話をして良い印象を持つと携帯の番号を聞いて、滞在中はそのドライバーだけを指名する。機材や持ち歩く現金が多いことも関係しているが、何しろ限られた時間でやらなくてはならないことが多いので移動に時間をかけられないし、仲良くなれば沢山の情報も入るし、色々と便宜を図ってくれるので、結局のところ、より多くのリサーチが出来たり活動範囲が広がったりしてプラス要因が多い。それに現地の人との通訳もしてくれるし、美味しい地元のレストランにも案内してくれる。基本的に私はちゃんと会社に所属しているドライバーを選んでいる。料金は、拘束時間や距離などでマチマチ。最近、アフリカでもガソリンが高いので(日本と同じぐらい)ガソリン代をこちらで持つと言えば、後はドライバー次第でかなり安くしてくれることもある。
African JAGの現地スタッフでドライバー兼通訳として大活躍してくれているマッキーも最初は空港のカー・サービスのドライバー。JAGの話しをしたら、自分の知り合いのAIDS患者さんを紹介してくれたり、AIDSの実状を調べてくれたり・・と物凄く協力的で、だからといって+αの料金を請求するわけでもなく本当にJAGに協力してくれた為、今でも現地スタッフとして働いて貰っている。とはいえ、全部が全部良い人だとは限らないし、私の友人には かなり仲良くなったところで毒を盛られて殺されそうになった人も居るので 全面的に気を許すのは、ゆっくり時間をかけて信頼関係を築いて・・というプロセスを踏んでからにした方がよい。だからといって人を信用しないのも悲しいけど・・。どちらにしても細かい言動や行動にも注意して、少しでもおかしい事があったら距離を置くべき!!私は最初から人を疑ってかかる事は嫌い。友達も沢山作りたい。・・だからこそ人を見る目を養いたい。もし、何かあってもそれは自分の責任だと思うから・・。
また、お金の節約、時間にゆとりのある人はバスや乗り合いタクシーという手もあるが、スリや置き引きには十分注意したほうがよい。私もエチオピアで乗り合いタクシーに乗り込む時にドサクサに紛れて子供の手が上着のポケットに入ってきたことがあった。勿論、何も入れていなかったし、咄嗟に子供の手を掴んだから向こうも驚いたみたいだけど、そんな事はザラ。時にはナイフでポケットを切られることもあるので人混みでは本当に気を緩めず注意しよう!!
身の回り
私の場合、アフリカ滞在中は 時計、貴金属(ピアス含む)等は一切身に着けないし、持ち歩く現金に関しては現地のお金はウエスト・ポーチとカーゴ・パンツのポケットに、US$はブラジャーのポケットに入れるなどして分けている。残りのお金は、ホテルにセーフティー・ボックスがある場合は、セーフティー・ボックスと鍵のかかるトランクに半分ずつ置いておく。パスポートは必ずコピーをとって 外出する時は、そのコピーを持ち歩く。但し両替などの時は本物のパスポートが必要。着る物は、まぁ日本では着ないであろう、なるべくボロボロのT-シャツ、カーゴ・パンツ、ロングのスカート、公式の場や高級ホテルに泊まる場合用にワンピースを2枚、長袖の上着・・・等を持っていく。靴は履きなれたスニーカーとサンダル。ボロボロといってもアフリカの貧困層の人が着ている服に比べたらとても綺麗に見えるし、大半の人がビニールや古タイヤで出来たサンダルを履いているなか、靴を履いていること自体“お金を持っている”ということなので、治安の悪いところへ行く時は周囲に気を配って欲しい。ウエスト・ポーチなどは必ずT-シャツの下につけること。カーゴ・パンツなど色々ポケットがあるパンツだと工夫してお金やデジカメなどを分けて入れられるので便利。ともかく、なるべく“手ぶら”でいることが危険を回避するコツ。
カメラは、狙っている人が多いので、やたらとシャッターを切らないこと。私達の感覚で“絵”になると思って撮っても相手にとっては撮られたくない場合も多い。そういう場合、凄い勢いで怒鳴られたり、カメラを取り上げられたりすることもある。私の日本人の友人がブラック・マーケットで闇のガソリンを購入する人々を撮ろうとした時、実際に物凄く危ない目に遭った。10日間並んでガソリンを手に入れようとイライラもピークに達している人達の中で綺麗な格好をした外国人が遠慮なしにシャッターを切るなんて、これぞ空気が読めないとしか言いようがない。プロのジャーナリストは、自分の行動に責任を持っているし、リスクも負っている。経験も豊富だ。それでも危ない目に遭う事は多々ある。観光で第三世界に行った時は、ガイドや友人などに撮っても良いかを聞いて危なくないところで写真を撮ろう。
というわけで、今回は『アフリカへ行こう!!ー現地編Ⅰ』を書きました。少しは参考になりましたか?旅の仕方によって様々なスタイルがあるけれど、基本は“自分の身は自分で守る”&“動物的勘を養え!!”です。アフリカは凄くエキサイティングで子供達の笑顔が溢れていて沢山の“元気”を貰える場所です。でも、ちょっとした油断が事故を招きます。次回は、アフリカの見所や注意するべきことなどを書こうと思います。
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