Chapter8

トゥアレグのアクセサリー

トゥアレグのアクセサリー

AFRICAN JAG PROJECTアフリカに行くたびに我が家に増えていくものがある。それは、アフリカのアクセサリーや布、立像、楽器や小物・・・等々。それらは、色、形、デザイン等、全てにオリジナリティーを持ち、しかも民族によって特徴が異なる。特に、色彩やフォルムは、感覚的で他に類を見ない。私の持っているものは、その殆どが現代物。私は、あまり古いものには興味がない、というよりも古いものは騙される可能性が高いから極力買わない。過去に何度か痛い目にあっているから・・・。最近の古いものを扱っているアフリカの人の中には、骨董には高い値が付くと知って半年以上、土に埋め込み、その後、炙りをかけて更に土を付けあたかも年代もののように見せるなど、1年近くかけて古いものに見せかける高等な技術を持っており、私のような素人が骨董に手を出すのは、最初から「騙されても仕方がない。」と思って買うものだと友人から言われた。でも骨董というのは、そもそも男のロマンなのだそうで女の私には、あまり理解できないらしい。だから今は、これなら騙されてもいいな・・・っていう物を出来る限り価格を叩いて買うようにしている。・・・・騙されることも含め、アフリカで物を買うのは本当に楽しい!!さて、今回は、今月28日にOPENするWeb ショップ “rumors”の『アフリカン・マーケット・カフェ』で紹介するトゥアレグのアクセサリーの話をすることにしよう。
[トゥアレグ]かつてサハラ砂漠を通るとインディゴの青い布で身を包み、駱駝に乗ってキャラバンを率いる男たちに出会った。その青き者たちは、『青い戦士』と異名を持ち、当時サハラ砂漠でもっとも恐れられていた・・・それがトゥアレグ民族。現在は、サハラ砂漠、ニジェールを中心に西アフリカ諸国に分散し、彼らの多くは、遊牧生活から定住型に生活を変えていった。しかし、彼らの持つ誇りと頑強な精神力は、今も彼らの神秘的な瞳に存在している。“アフリカン・マーケット・カフェ”で紹介する商品の中で特に私がお勧めするのは、このトゥアレグ民族が作るシルバーのアクセサリー。トゥアレグと言えば2003年にあのエルメスのカデナがトゥアレグ・モデルを発表し、一躍有名になってしまった訳だが、当然と言えば当然でトゥアレグの繊細な細工は圧巻。何故今まで取り上げられなかったのか不思議なぐらい。全て手作りで一品一品に違う模様が施されている。今や、トゥアレグのアクセサリーはヨーロッパのお洒落な連中の間で大人気。あのマイルス・デイビスも死ぬまで身に付けていたとか・・・。

ユッスフル

AFRICAN JAG PROJECT私が“アフリカン・マーケット・カフェ”で紹介しているものは、ニジェールのトゥアレグ民族でユッスフル(凄く目のきれいな男の子)の家族が作ったものが大半を占める。シルバーに細かい模様が入ったものの他にもシルバーとメノウ、ガラス等を組み合わせたものや、駱駝の皮を組み合わせたもの、シルバーに線の模様をつけ、そこに顔料を埋め込む象嵌細工など、どれもとても丁寧に作られている。
ユッスフルの家族が作るものは、他のトゥアレグの人達の物に比べて値段が高い。いくら交渉してもまけてくれない。でもシルバーの純度も高く、細工のクオリティも圧倒的に高いから仕方ないか・・・といつも納得してしまう。でも何だか悔しい・・・・。ユッスフルとの交渉は大きな木の下で繰り広げられる。
ユッスフルは、フランス語。私は、英語。全く言葉が通じていない。共通言語(?)は、電卓。優しい陽だまりの下、2時間、3時間は当たり前。ゆっくり時間が流れていく。私はこの時間の流れ方が大好きで東京にもこんな素敵な時間が流れればいいのに・・・っていつも思う。そうすれば、人がもっと優しくなれる気がする。ユッスフルが言った。「いつか僕のキャラバンでサハラ砂漠を旅しよう。」って・・・。あんな綺麗な目をした男の子と満天の星空の下、サハラ砂漠を旅したら間違いが起こってしまいそうな気がする。それでもいつか行ってみたいなぁ・・・・・。

トゥアレグの特徴と注意事項

トゥアレグのアクセサリーは、主にシルバーを使っている。しかしニッケルが混ざったものやニッケルそのものも少なくない。ニッケルが混ざったものは少し黄色がかった色をしていて値段も安い。シルバーのものは、あまり厚みが無いが、ニッケルが混ざったものはアクセサリーに厚みがあったりする。通常、シルバーの方が人気があるが、それでも時々、ニッケルが混じったもので凄く良いものがあったりする。薄い金色がとても綺麗で存在感がある。ニッケルにアレルギーが無かったら是非、こちらも試してみて欲しいと思う一品。
次にトゥアレグのアクセサリーは、チェーンに当たる部分がガラスの玉で作られているものが多い。これが日本人には仰々しく見えてしまうみたいだけれど、気になる人は皮紐に付け替えてもOK。カジュアルな感じになる。私は、外したガラス玉を使って自分で他のアクセサリーをもう一つ作ったりしている。最後にトゥアレグのアクセサリーは全て手作りの一品もの。購入する時に模様をチェックすることを忘れずに!!同じようなデザインでも彫ってある模様が全て違う。物によっては線が雑だったり、いい加減だったりするので要注意!必ず自分が気に入った模様を選ぶこと。それとトゥアレグのアクセサリーの中には、彫った線に顔料を入れて浮き立たせるようにしてあるものも多い。これは、わざとしてあるので汚れだとは思わないで欲しい。よくシルバーを磨く液があるけど、顔料が入っているものにこれを使うと全て流れてしまうのでくれぐれも気をつけましょう!!(経験者談)

男性にも

AFRICAN JAG PROJECTトゥアレグの人達が作る物の中には、男性が身に付けられるものも少なくない。シルバーのクロスは勿論のこと、象嵌細工を施したシルバーの指輪やペーパーナイフ、キャメルBOX等々。こだわりの一品ばかり。クロスやリングは、彼女とペアで持つことも出来るし、例えば、ペーパーナイフなどは持っているだけで、こういうものに拘っている男の人ってチョット素敵・・って思えてしまう。手紙の封を切る時にこのペーパーナイフを使うと何だか特別な手紙に思えてしまうのも不思議。“イイ男”に持って欲しいかな・・・。と、いうわけで今回は、rumors“アフリカン・マーケット・カフェ”で紹介している西アフリカ・サハラ砂漠の遊牧民、トゥアレグのアクセサリーについて少しだけ書いてみました。ちなみにrumorsの“アフリカン・マーケット・カフェ”で商品を購入されると代金の20%が自動的に『African JAG Project』に寄付されます。それでは、rumorsでアフリカの風を感じながらゆっくりお買い物を楽しんでください。

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