local report

小さなことから・・・
自分たちの出来ることから始めていこう

AFRICAN JAG PROJECT現在、マラウイ、南アフリカ、ボツワナ、ジンバブエでは成人の約15%~20%が感染しており、今まだ収拾の見込みが立っていません。各国政府や国際NGO等がAIDSのキャンペーンを張るなどして、以前に比べれば、AIDSに対しての認識度は高まりましたが、未だにコンドームの未使用による感染、レイプ、売春婦からの感染などが後を絶たないのも事実です。
特に、貧困層の人々が居住する地域においては、夫婦間の二次感染が、著しい広がりを見せています。その為、おのずと母子感染による生まれながらにしてHIVポジティブの赤ん坊や両親をAIDSで亡くしたAIDS孤児の数が増加しています。母子感染により、エイズを発病した子供たちの中には、幼児のうちに命を落とす子供も少なくはありません。
また、命を落とさなくても両親を亡くし、教育を受けられなかったり、身内がいなくて孤児院で育てられたりした子供の中には、社会に絶望し、自分一人で生きていくためにストリートギャングになったり、強盗を働いたり、殺人を犯したり、売春をしたり・・・という、犯罪に手を染めていく子供も少なくありません。アフリカにおいて多くの場合、貧困とAIDSは、常に隣りあわせで存在しています。そして時にはそれが犯罪に繋がっていくケースもあるのです。

<元・少年兵士達>

5,000とも6,000とも言われる民族が共存する多民族大陸“アフリカ”。その各地で権力や資源をめぐって内戦や紛争が繰り返し行われています。現在も退避勧告、渡航延期勧告が出されている国が、アフリカ大陸53カ国中、23カ国あり、常に予断を許すことは出来ません。そうした不安定な状況の中で、紛争が起こったときに犠牲になるのが、多くの少年少女たちです。彼らの多くは、ゲリラに村を襲撃された際にさらわれ、少年兵士として武器を持たされ戦場に立たされます。幼い子供の中には、10歳にも満たない子供もいると言われています。また、少女の場合は、大人の男性戦士たちの慰安婦として無理やりSEXを強要されることも多々あります。自分が殺されることを恐れて無理やり戦場に立ち、銃を構え人を殺さなくてはならない少年少女たちは、紛争が終わった後でも心に傷を残し、多くの子供たちが自閉症になったり人間不信に陥り、暴力的になったりして社会に溶け込むことが出来ないままでいます。
一部、悲惨な写真もありますが、これが、マラウイの現状です。先進国の人たちに自分たちの実態を知ってほしいと自らエイズに侵された身体を見せて写真に撮らせてくれたものです。御理解頂ければと思います。なお、ここに掲載されている写真は、すべて本人もしくは家族の承諾を得て使用しています。

AFRICAN JAG PROJECT視察期間=2006年4月7日~2006年4月15日
視察エリア:Lilongwe(首都)Light House(エイズ患者専門病院)、エリア49、ルンバーツ、Blantyre、孤児院、貧困層エリア(Blantyre)、Mangochi District Hospital、Cape Maclear、Chembe、Billy Riordan Memorial Trust(Clinic)
〇 HIV&エイズ患者総数(2005年現在)=930,000人
〇 母子感染の子供(2006年現在)=86,000人
〇 現在行われているマラウイ政府のエイズ対策とエイズ患者への援助
政府指定の病院で無料の血液検査を実施・政府指定の病院で無料の診察・政府指定の病院で無料でARV(エイズ薬)を提供(但しエイズ患者本人が病院に出向かなくてはならない)・政府指定の病院で無料コンドームの配布・政府指定の病院で無料フード サプリメントを配布(但しエイズ患者本人が病院に出向かなくてはならない)・孤児院の建設・・・・・etc

現状と問題点>

マラウイ政府は、無料でエイズ患者に薬を配ったり、診察をしたり、現状、出来る限りのことをしているようではあるが、圧倒的に病院の数が少ない。貧困層のエイズ患者、ステージ3以上の自分一人で歩くことの困難な患者にとっては、病院まで行くための交通費がなかったり、歩いて行くには遠すぎる距離であったりして援助を受けられていない。又、病院における看護婦の数が不足しており、看護婦1人が約60人の入院患者を担当している。その為、容体が悪く、入院したくても家族などが付き添えない場合は、入院することが出来ない。どんなに容体が悪くても、結局、飲み薬を貰って家に帰る患者が大多数を占めている。加えて2004年~2005年の旱魃で食料不足が生じた事が未だに貧困層影響を及ぼしており、満足な食事を取っていない人たちが数多くいる。その為、エイズに加えて栄養失調で倒れる人も多く、進行が早くなったり、他の病気を併発するケースも多い。現在、ステージ3の患者数が圧倒的に多く、今のままだと近い将来ステージ4に移行する患者が急増することは間違いない。

今後、必要だと思ったこと

貧困層の独立歩行が不可能な人を対象に病院への無料送迎患者本人が、動けない場合のホーム・ケア/医師/看護婦の派遣or確保。地域別の生活調査&健康調査&血液検査(健康診断車や献血車などを使ってこちらから出向く)エイズ教育の徹底とコンドームの無料配布の拡充。緊急の食糧支援と将来に向けての農業支援。

重 要

今回のコンピレーション・アルバム『African JAG vol.1』は、2500円(税込)で発売を予定しており、2,500枚が、製作原価のペイラインと考えられています。そして2,501枚から一枚当たり約200円の支援が始まります。そこで、ペイラインを超えた場合、10,000円で出来ることを考えてみました。(MWK1=約1円)
①チェンベのプライベートクリニックにて200人が1回の検診 もしくは、1人が200回の診察が受けられます。
 1回の診察料=MWK50(約50円)
②Likunimphala(マラウイの伝統的主食)500グラム※4人家族の朝食が約83日分支給されます。1袋=MWK120(約120円)
③栄養を摂りやすい左の写真のセットを(ステージ4で食事がまともにに取れない人)を、約23人に配ることが出来ます。
  オレンジジュース 大1本/ピーナツバター1瓶/柔らかいビスケット2個/粉ミルク2袋 MWK428(約428円)
④チェンベ村~マンゴチの病院に約13人行く事が出来ます。
  往復(距離=140キロ)トランスポート費=MWK750(約750円)
⑤コンドーム(3個入り)を約833人に配ることが出来ます。
  MWK12(約12円)備考:トランスポート用のマイクロバス32人乗りは、US$8,000で購入出来ます。

MALAWI SUPPORT ACTIVITY
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名前 Ayesiia(仮名)
年齢35/家族構成:夫はエイズで死亡。3人の子供有り/エイズ:ステージ=4 末期
【症状】あばら骨が浮き出るほど痩せているのに、腹水が溜まっている為、臨月の妊婦の様にお腹が大きく膨れていた。尻部は、皮膚癌を発病し、大きく腫れ上がっていた。カリニ肺炎を併発し、肝臓も異常を来たしている。左足のむくみが酷く起き上がることが出来ない。性器も真っ赤に爛れ、腫れ上がっていた。口内にも湿疹あり。現状お金が無く、全く食事を取っていなかった。何も無い部屋のゴザ一枚の上に寝かされ、ただ毛布がかけられただけ。下着も着けていなかった。病院に行く送迎費も無く、食事を取っていないため薬も飲んでいない。病院に連れて行くと言ったが、病院で看護する人間がいないため、妹たちが家族会議を開きたい言う。病院に行けば、薬やフ―ド・サプリメント等、無料で貰えるが、そこまで辿り着けないのが、貧困層の現状。

援 助

柔らかいビスケット3箱/オレンジジュース 大1本/砂糖1箱/MWK 2500/病院への送迎費 MWK1000/病院へ行くための洋服/医者の見解/肝臓がやられていて既に手遅れの状態
【コメント】
最初に出会ったステージ4の女性だった。彼女の住む家は、人が生活している様子ではなかった。本当に何も無く、最初は隔離されているのかと思った。初日は、かすかな声を出すたびにゼイメイが聞こえた。インタビューの後、お腹や足、性器を見せてもらったが、毛布を剥いだ瞬間、その酷さにどうしていいか、判らなくなった。すぐにでも病院に連れて行かなくては、彼女の死は、もうすぐそこにあると直感し、自分たちの車で病院に連れて行くと申し出たが、昼間看病している妹が、病院の付き添いが誰も居ないと言う。夜に家族会議を開くので今日は待って欲しいと言われた。とりあえずの食事代と病院までのトランスポート費を渡す。翌朝、どうしても気になったので移動の前に立ち寄る。昨日よりも少し声が出るようになっていた。枕元にオレンジジュースが置かれていた。差し入れたビスケットを一枚食す。しかし、腹水が溜まっている為か、それ以上は食べられない。少しづつでも食べて欲しい。後日・・・彼女の容体を写真でドクターに見せると肝臓がやられていて既に手遅れの状態だと言われた。次に行くときに、彼女の命は無いのだろうか・・・。これが、貧困層の現実だとしたら あまりにも悲しい。

MALAWI SUPPORT ACTIVITY
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① 名前:Asoyack(仮名)/年齢:32/エイズ:ステージ=3/症状:エイズと栄養失調/援助:MWK1000
《現状》病院のベッドが一杯で病院に居ながら床に寝かされていた。栄養失調が目立ち、以前見た飢餓の写真を思い出した。まるでそのものだった。目は落ち込み、一点を見つめていた。
② 名前:Yindie(仮名)/年齢:38・エイズステージ=4 末期/症状:脳障害/援助:MWK1000
《現状》脳障害を来たし、喋る事も出来ない。虚ろな目は何を物語っているのか・・・。
③ 名前:Alimare(仮名)/年齢:28・エイズステージ=3 末期/症状:脳障害/援助:MWK1000
《現状》身体中に皮膚癌を発病身体中に皮膚癌を発病
【コメント】
この人たちは、こんな状態でもまだ幸せなのだという。ほとんどの人は、病院に入院することさえ出来ない。ベッドの数が圧倒的に不足している。病院の状況は非常に悪く、一人の看護師さんが60人を担当している。その為、家族などが付き添えない場合は、入院できない。又、300キロ離れた所から無料の薬を取りに来る人も居るという。現在、国が運営している病院は約60、プライベートの病院が約30あるというが、国が運営している病院では、薬も不足しており、やっとの思いで病院に行っても薬をもらえないことも多々あるという。昼食時、写真一番上の女性が、シマ(トウモロコシの粉を煮ながら練ったもの)を貪っていた。ただひたすら貪るその姿は狂気を帯びていた。生きるということはこういうことなんだ。

MALAWI SUPPORT ACTIVITY
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① 名前:Maleke(仮名)/年齢:7
症状:首に傷があり、化膿している。その部分にハエがたかり衛生状態がかなり悪い。ほっぺたが腫れ熱も持っていた。消毒と化膿止め等を必要とする。シャツでその部分を隠していた。現状、両親をエイズでなくし、彼もまたエイズに感染していた。 母子感染。現在は、叔父が面倒を見ている。《援助》クッキー2箱/オレンジジュース大1本/粉ミルク1箱/ピーナッツバター1瓶/クレヨン/MWK1000
② 名前:Faitone(仮名)/年齢:8
症状:発熱、咳、下痢など《援助》クッキー2箱/オレンジジュース大1本/粉ミルク1箱/ピーナッツバター1瓶/クレヨン/MWK1000
【コメント】両親のいないエイズの子が、大勢いる。この村で出会った2人の少年も既に発病していた。アフリカの子供でこんなに笑顔を見せ無い子供は、初めてだった。4枚目の写真は何度も写真を撮り、それを見せて笑わせた最後の一枚。ほんの少しの笑顔が、とても嬉しかった。2006年夏現在、母子感染で生まれながらにしてエイズの子供が86,000人。この子達もこのまま、この村に居てキチンとした治療を受けられなければいつかは死んでしまうのだろう。一日も早くこうした子供たちが治療を受けられるシステムや場所を作ってあげたい。それと血液検査や病院に行く交通手段も確保しなければならない。この村の人口が約10,000人。そのうちの50%がエイズだという。その内、エイズの子供は何人居るのだろう・・・。

MALAWI SUPPORT ACTIVITY
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孤児院

マラウイでは、孤児が大勢居る。このブランタイアの孤児院にも15畳弱の2部屋に3歳~6歳の 子供が約120人預けられている。孤児院と言っても昼の間だけ預かるシステムなのだが、その数の多さに驚く。この孤児院に預けられている子供の中にも エイズの子供が5人居た。これからも孤児は増え続けるだろう。この施設は、政府と民間の援助で賄われているそうだ。現在、隣に新しい施設を建設中だが、お金が足りないと言う。クレヨンを贈呈した。
【コメント】
何も無い15畳弱の部屋が2部屋有り、そこに約120人の子供がいる。壁には、子供たちが描いた絵が 貼られていたりする。部屋の壁に一応、音楽、絵画、ブロックなどと書かれており、その前に座っている子供は、どうやらそのプログラムをしているようだが、楽器といってもカンに砂を詰めた物だったり、ブロックの数も圧倒的に足りなかったり・・。それでも子供たちは明るくカメラのフラッシュが光るたびに大声を上げて満面の笑みを投げかけてくれた。この施設に預けられている子供たちの大半が祖父母に面倒を見てもらっているという。エイズ孤児が54人。その数も年々増加している。この子供たちは、将来どうなっていくのだろう。

栄養失調

チェンベ村の子供たちの数多くが、あばら骨を浮き上がらせ、大きなお腹をしている。これは、栄養失調からなるもので、緊急の食糧援助が必要だ。この村は、人口10,000人でそのうちの50%がエイズだと言われているが、本当の数は判っていない。それは、エイズのために自ら血液検査を受けに行く者がいない、そしてもし血液検査を受けに行くとしても約20キロの道のりを歩くかトラックに乗っていかなくてはならないからだ。彼らはそのトランスポート費も 持ち合わせていない。
【コメント】
何も無い15畳弱の部屋が、2部屋有り、そこに約120人の子供がいる。壁には、子供たちが描いた絵が 貼られていたりする。部屋の壁に一応、音楽、絵画、ブロックなどと書かれており、その前に座っている子供は、どうやらそのプログラムをしているようだが、楽器といってもカンに砂を詰めた物だったり、ブロックの数も圧倒的に足りなかったり・・・。それでも子供たちは、明るくカメラのフラッシュが光るたびに大声を上げて満面の笑みを投げかけてくれた。この施設に預けられている子供たちの大半が祖父母に面倒を見てもらっているという。エイズ孤児が54人。その数も年々増加している。この子供たちは、将来どうなっていくのだろう。

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